FC2ブログ

ガールズ&パンツァー 劇場版 シネマティック・コンサート 追加公演~パシフィコ横浜 ~

2018年05月04日 12:30

ゴマです。メンバー一同ほったらかしにしており大変申し訳ありません・・・流石にメンバーもいい歳でそれなりに忙しく、ブラブラしているのは自分くらいになってしまいました。

ワタクシ事ではありますが腰の手術をしたのでその辺りもネタとして記事に上げたいなと思っています。


さて今回中国出張より無事帰国したメンバーのけんじ、友人2名とガールズ&パンツァー劇場版・シネマティックコンサートに初参加してきました。実は生の、しかもプロの演奏を聞くのは初めてという事もありイベント自体の楽しみもそうですが楽器自体の音、ホールの響きなどの視点からもいろいろと勉強になるイベントとなりました。

・・・・・誤算は出張帰りのけんじがガルパンを見たことがなく、「なんか大洗盛り上がってるねー」くらいの認識で初めてのガルパンが劇場版シネマティックコンサートになってしまった事です・・・(汗)今回はシネマティックコンサートについてレポしていきたいと思います。

シネマティックコンサート メインビジュアル


◎シネマティックコンサートとは?
映画館ではなく、コンサートホールで映画を上映しながら劇伴は東京フィルハーモニック管弦楽団が生で演奏を行うという非常に豪華で贅沢なイベントです。今回も以前の大洗特上爆音上映記事と同じく映画館での上映ではないのでカテゴリーはイベント・行事・まつりにしています。比較の為に映画館を引き合いに出す事はありますが基本的に別物であると解釈した上で書いた記事になっている事をご理解いただければと思います。

○出演
指揮:栗田博文さん
演奏:東京フィルハーモニック管弦楽団こと東京フィルGuPオーケストラ
アーティスト:ChouChoさん / 佐咲紗花 さん/ あらひろこさん(カンテレ奏者)



※注意事項
シネマティックコンサートはホール内は完全に撮影禁止ですが、今回の記事作成にあたり使用している写真は無断で撮影した物ではなく岩浪音響監督より関係各所に正式に許可を得て許可の得られた部分を終演後に撮影した物になります。本記事は禁止されている区域での撮影を容認するものではありません。
○パシフィコ横浜

公式ホームページ

桜木町駅か徒歩約15分、みなとみらい駅からは約5分の場所にあります。今回コンサートを行う国立大ホール以外にもホールや会議室、ホテルがあり様々なイベントや展示、プレゼンテーションなど多くの事に対応出来る大型施設です。みなとみらいという抜群のロケーションや周辺施設の充実もあり1日いても飽きずに楽しめる場所になっています。

パシフィコ横浜 外観

パシフィコ横浜 外観 ロゴ

施設裏側はみなとみらいの海が一望できます。たくさんの家族連れで賑わっていました。この日は良く晴れていてとても気持ちがよかったです。

パシフィコ横浜裏2

パシフィコ横浜裏1


○国立大ホール

パシフィコ横浜の看板とも言える国立大ホールは総座席数が何と5002席を誇る大規模なホールです。映画館では新宿ミラノ座やチネグランデ、TOHOシネマズ日劇が1000席近い劇場で相当の規模でしたがその5倍もの席数になっています。巻貝をイメージじた独特のデザインで座席は1階席から3階席にまで分かれています。
場内入口前のロビーからも海が一望出来、鑑賞前も鑑賞後も晴れやかな気持ちでいる事が出来るのも素敵ですね。


○映画館とコンサートホールの違いとは?
大洗特上爆音上映の際にも触れましたが、映画館とコンサートホールではその設計が大きく異なります。映画館では一般的に製作者の意図した音を正しく伝え、余計な音を乗せない為に徹底した吸音が施されます。残響音などもあらかじめ収録され、ストレートに音を出す事で適正な再生を行えるようになっているわけですね。映画製作においても同様な設計のスタジオで制作されます。映画館の個性や能力による差はありますが基本的には同様の条件で極端に聞こえ方の差がないような上映が出来るようになっているわけです。

対するコンサートホールは基本的に反射構造が主となっています。壁面や天井も複雑な形や曲面であり、ホールごとに独自の響きを持っています。この反射音や広大な空間に残る残響が音楽を美しく響かせる為の仕掛けであり、ホールが変われば特性も大きく変わります。Aのホールでは残響は短いが独特の反射が前からある、Bのホールでは天井が高く残響時間が長いというように映画館以上に箱の違いが大きく、同じ演奏でもまた事なる魅力があるのが大きな特徴でしょう。極々小規模な演奏、例えば小編成のジャズなどは楽器の1音1音が明確に聞きとれる事が魅力と言えますが大規模なオーケストラは音の密度、エネルギーが大きく違います。ソロパートの演奏も魅力ではありますが複数の奏者が奏でる音色は美しいホールトーンがあって更にその魅力を増すとも言えると思います。

自分はうれしい事に1階席の中央エリア、PA席の数列後方の音響的に良い場所に座ることが出来ました。
5000人近い観客の誘導をする係員が何人もいましたがこれだけの人数をコントロールするのはとても大変だったと思います。


○ガールズ&パンツアー劇場版 シネマティックコンサート追加公演が幕を開ける。


演奏はChouChoさんの開園の挨拶とGloryStoryから始まりました。自分は今まで映画館オンリーの人間で本物の歌手の生の声を聞いたのも初めてでしたし、プロの演奏する音を聞くのも初めてだったのでそれだけで感動ものでした。

歌の後、本編上映に合わせてシネマティックコンサート本編がスタートします。演奏は全て生演奏、オーケストラの演奏、アーティストの歌声、セリフと効果音は巨大なJBLのラインアレイスピーカーから再生されています。低域は下部、ステージ両端に設置されたMeyerSoundのサブウーハーから出力されています。


本編ですが岩浪音響監督らしく音楽のない部分では効果音を大きめにして観客を楽しませてくれます。演奏が始まると演奏に合わせてその場で音を調整し、最適なバランスを保っていました。もちろんカール自走臼砲やT-28重戦車のシーンでは効果音をかなり大きくしていました。主役は演奏ではありますが映写もドンピシャです。

メインの演奏ですがもう素晴らしいの一言。生の演奏の躍動感、美しさだけでも感動物なのですが驚くべきは完全に映像と曲のタイミングが一致している事、そして劇場で聞いている劇伴に限りなく近い演奏であったことです。かのマイケル・ジャクソンの夢に終わってしまったTHIS IS ITでも「CDで聞いている音に限りなく近い音のライブにしたい」という言葉があります。生のやり直しの効かない演奏で非常に大きな体力、精神力を消耗する中で、しかもあれほどの大きなオーケストラで映像に合わせながらこんなにオリジナルの演奏に迫る素晴らしい演奏が出来るとは。映像に集中してしまうと没入してしまう程違和感のない音でした。これがプロフェッショナルの仕事。感動です。

学園十色で一度休憩を挟みますがここの休憩前の演奏がまたかっこよかったですね。スクリーンに写る「休憩です!」には和やかな笑いがありました。

注目のあらひろこさんによるカンテレ演奏ですが規模的にカンテレ1台ではオーケストラの演奏には少々パワーが足りない感がありましたが、生のカンテレの音がとにかく美しかったです。劇場で聞く音よりも細く、なめらかで瑞々しいでした。前述した箱の話にもありましたがカンテレは小規模の箱でじっくりと楽しみたいと思える音の楽器でした。

自分の好きな曲である無双です!と冷静に落ち着いて!はとにかくカッコよかったですね。無双です!はオーケストラで聴きごたえがある曲ですし、冷静に落ち着いて!は強弱がしっかりついていて最終決戦にふさわしい壮大さがありました。ヴォイテクが出てきて指揮の栗田さんが指揮棒をスッ!と振り、演奏が止まる瞬間。指揮の動きも奏者の方々の動きが一斉に止まる瞬間も最高でした。

エンディングはChouChoさんの歌声を生で聞きながらの贅沢さ。オーケストラにアレンジされたpiece of youthはシネマティックコンサートのエンディングにふさわしい雄大さでした。
盛大な拍手と共にスタンディングオベーション!アンコール、になるでしょうか。自らをガルパンおじいさんと称する指揮の栗田さんが時間に余裕があればもう少し・・・と言い終わる前から盛大な拍手!飛び乗るように指揮台に戻り演奏が再開されます。無双です!のフルバージョン、オーケストラアレンジでChouChoさんが歌うDreamRiser、最終章主題歌の佐咲紗花 さんGrand symphony。無双です!をじっくり聞く事が出来たのが個人的には最高でした。DreamRiserは穏やかなアレンジでオリジナルとはまた違う印象。Grand symphonyは元がオーケストラ映えする曲という事もありより迫力のある曲となっていました。

ラストは全員でのEnter Enter MISSION!まさかコンサートホールで歌う事になろうとは・・・全員がひとつになって歌い、いつまでも鳴りやまない拍手の中でシネマティックコンサートは終幕となりました・・・・・



○音の感想
予想以上に楽器の音が明瞭でした。どうしてもホールは反射や残響が多い為直接音の明瞭度が落ちると思いましたがやはり計算されたホールの設計と生の楽器の音は違うという事でしょう。特にバイオリンの伸びやかさ、シンバルの鋭さが印象的でした。スピーカーから出る歌声やセリフは高い位置にある為かステージ側左右からの反射音が特徴的だったと思います。残響音に関しては曲が止まる際が最も分かりやすいですが後方の空間に抜けるような余韻が残るのがとてもきれいでした。天井の高い広大な空間だからこその音だと思います。逆にステージに近い程直接音が強くなるのでステージ周辺の客席の方は純粋な楽器の音を楽しめたかもしれません。
自宅にあるホームシアターにもホールの音場を再現するプログラムがありますが全体的に音が重く、響きが人工的に聞こえてしまいます。EQやパラメーターを操作してどこまで音を近付ける事が出来るか遊んでみるのも楽しいかもしれないと思いました。

○聞こえた人はラッキーな役人の声
今回はサラウンドスピーカーが設置されていません。劇場版のポイントにもなっている役人の後ろからの声ですが、中央エリアから後方の一部分、センターラインに近い人は役人の声が後ろからするように聞こえているはずです。これはステレオでも位相を巧みに扱う事でサラウンドから音がなっているかの様な音が再生出来ます。自宅のスピーカーでも距離や高さ、ディレイタイムをきっちりと合わせると聞くことが出来ます。ステージ側に近すぎたりセンターからずれてしまうと位相差で散漫な聞こえ方になってしまったり近い方のスピーカーの音に定位を感じてしまうので聞くことが出来た方はラッキーでしょう。場内から後ろで音が跳ね返ってきたんじゃないか?という声が聞こえましたがそれだと全ての音が後方からの反射になってもおかしくないですね。壁際の人は面白い音になっていたかもしれません。


○岩浪音響監督許可の上で撮影した機材類。

PA席からステージ側を写した一枚。

パシフィコ横浜 PA席より

ステージ上方左右にあるのがJBLのラインアレイスピーカーです。ステージのスタッフの身長から推測するにVTX-V25、38.1cmウーハーの3wayモデルを8連結しているものと思われます。通常目にするラインアレイスピーカーは上部から中部までがまっすぐ、中部から下部にかけて緩やかなカーブがある物が多いと思います。このラインアレイスピーカーは上部も角度がついていて全体がなめらかなカーブを描いているのが分かります。これこそラインアレイスピーカーの特徴で上部のスピーカーは3階席に向けて、中部上段は2階席に向けて、中部下段から下部は1階席へと角度がついています。これほどの空間になると通常のPAスピーカーでは全体を均一にカバー出来る程のカバーレ―ジを得る事が難しく、音圧にもムラが出やすくなります。ラインアレイはそれぞれ狙ったエリアに角度をつけて音を飛ばす事が出来るのでカバーエリアが大きく、高い音圧を全体に届かせる事が出来ます。大空間でこそ強さが発揮できるスピーカーというわけですね。


ステージ左右下部にあるのがMeyerSoundのサブウーハー。ステージ横に2台ずつ、計4台設置されていましたが照明が逆光になってしまったのとステージ側に行く事が出来なかったので型式は不明です。しかしながら要所要所でかなりの低音が出ていたのでMeyerらしい高出力のモデルである事は間違いないでしょう。

○PA席右側

DI・SE用ミキサー

マスモニ・マルチプレイヤー

ミキサーはYAMAHA DM1000VCM。岩浪音響監督が演奏中これを操作してセリフ、効果音のバランスを調整していたとの事。作品に関わり、中身を熟知しているからこそ出来るリアルタイム調整ですね。
マスターモニターはPanasonic。タイムコードが入った映像が流れていました。
DENON DN-300ZBは場内のBGM用です。


中央には凄いものがありました。YAMAHAのフラッグシップデジタルコンソールミキサーです。

デジタルミキシングシステム

YAMAHA RIVAGE PM10・CS-R10・DSP-R10
音楽関係のミックスはコチラの卓で操作していたとの事。まさにシネマティックコンサートの中核と言えるでしょう。膨大な入出力端子と操作系統、強力なDSPを積んだコンソールです。


こちらは片づけが始まってしまっており詳細は不明ですが上映中はPCで周波数帯を監視していたように思います。

DSP及びプロセッサー

岩浪音響監督曰くこちら側のプロセッサーで様々なものを管理していたようです。ラックに納められた機材やヘルメットから音響関係はエス・シー・アライアンス アルテ社が担当されていたようですね。JBLのVTXシリーズ、L-AcousticsのKUDOシリーズ、特にMeyerのスピーカーの取扱いが豊富なようです。様々なイベントや有名アーティストのライブでも活躍している音響のスペシャリストです。

エス・シー・アライアンス アルテ社公式ホームページ


○映像面
デジタルシネマプロジェクターは形からBARCOのCシリーズと思われます。詳細型式は不明。ステージ側が明るく、投射距離も長い為スクリーンサイズに対して高出力なモデルを使用しているようです。スクリーンはステージ上の照明もあり、後方が透けていない事からパーフォレーションなしのスクリーンと思われます。




○岩浪音響監督へ質問させていただきました。

Q・M(音楽)を抜いたDCPという事ですがこちらは音声は5.1chの物をあらかじめ2.1ch(あるいは2.0)にダウンミックスした物でしょうか?それとも会場側のプロセッサーでダウンミックスしているのでしょうか?

A・事前にステレオに落とした台詞と効果音です。
効果chの100hz以下を別のフェーダーに立ち上げていました。

Q・演奏のタイミングが完全に合っていましたがタイムコード等で岩浪さんが指揮の栗田さんに合図を送っていたのでしょうか?それともタイミングを完全に把握されていたのでしょうか?

A・指揮者にはクリック(メトロノームのような信号)が返っています。
音楽のIN-OUTはフレーム単位(1/24秒)で事前に決まっているんです。
音楽が続いてるところだと前の曲のコーダを指揮しつつ次の曲の音楽入りも指揮していました。神業でした。

Q・今後作品作りにおいて取り組みたい事などはあるでしょうか?

A・ドルビーアトモスは普及したいですね。

Q・シネマティックコンサートで苦労した事、大変だった事はありますか?

A・大変だったのは音楽に合わせてミックスし直さなきゃいけなかったとこです。
オケの生演奏はダイナミクスの幅が広いのでそれに合わせて台詞の音量をリアルタイムで調整していました。カラオケの音量に合わせて歌うみたいなものですね。

音楽の音量に対して適切な台詞の音量があるので音楽の強弱にあわせて常に微調整していましたた。
声を張らないキャラは特に大変でした。(真子、ダージリン、まほ、ノンナetc)
音楽がフォルテッシモのとこではわざと台詞が聞こえずらくしたとこもあります。
出そうと思えば出せるけど飽和しちゃうし、その方がライブ感がでるからね。

効果は音楽が入ると基本抑える。ただ決めの一発とかは少し出していました。
履帯などの持続音は音楽の細かいニュアンスを消しがちなので基本抑え。
カール、観覧車、はサブウーファー増々。最終決戦も結構出してたかな。
サブウーファーのブーストはピンポイントでやっていました。

日常シーンの台詞は通常のレベルより更にレベルを落としました。
台詞の残響をマスキングするために効果音のベース音は少しあげぎみ。
パシフィコは残響長いので音量あげるとかえって明瞭度さがるし、ダイナミックレンジを広めにとった方が音楽が際立つし。
5000人規模のホールならでは音の躍動感みたいなのはコントロールしたつもりです。



岩浪音響監督、大洗特上爆音上映でお声かけ頂いたことから始まり、今回も記事作成の為の撮影、質問に忙しい中協力頂きましてありがとうございました。

最後に一緒に写真を撮らせていただきました。ネタで着てきたTHXのTシャツにもノっていただけました。

ゴマ・岩浪さん


今回のイベントは生の演奏を聞くと言う経験としても、音の勉強としても、純粋な楽しさとしてもとても充実した記憶に残るものとなりました。今回は岩浪音響監督はじめ東京フィルハーモニック管弦楽団、指揮の栗田博文さん、カンテレ奏者のあらひろこさん、アーティストのChouChoさん 、 佐咲紗花 さん、音響の エス・シー・アライアンス アルテ社さん・・・プロジェクターやスクリーンの業者さん、照明、演出、アナウンス、実際には更に多くの方々の協力があって実現しているイベントだと思います。今回の公演が最後という事ですが本当に素晴らしいイベントだったので今一度開催される事を望みたいですね。

帰りには生ボコ、ChouChoさん 、佐咲紗花さんとのハイタッチに参加しましたが生ボコは大きいのでともかくChouChoさん 佐咲紗花さんはハイタッチをスカするなど出来まいと手元に集中しすぎて顔をしっかり拝見出来なかったのが悔やまれます・・・でも二人ともとてもきれいな方でした・・・


帰りは男4人でみなとみらいの美しい夜景を見ながら帰路に着きました。

みなとみらい夜2

みなとみらい夜1

翌日早出だった為3時間ねて5時起きで出勤したゴマでした。またシネマティックコンサートが開かれるならば是非参加したいですね。
スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://ibatan1.blog90.fc2.com/tb.php/293-3cf5e4cb
    この記事へのトラックバック