FC2ブログ

映画館の見た目~デザイン・内装を楽しむ~

2016年12月30日 16:33

映画館の違いを楽しむ人が増えてきてうれしい限りですが、多くはスクリーンの大きさや音の良し悪しでその映画館自体はどのような映画館なのかというコメントや感想が見当たりません。確かに映画館は映画を見る場所なので映写・音響が最も重要な要素と言えますが、それだけではもったいないです。特に、映画館のシアターはスクリーン周りに黒いカーテンがあり、どんよりとした灯りが点いていて暗ーい空間という印象の方も多いです。


今回は映写・音響の良さはひとまず置いておいて(設備が悪い映画館という意味ではありません)映画館のデザインの違いを見て行きたいと思います。

TOHOひたちなか 劇場入り口2
○モール内にあるか、映画館が独立しているかでも顔が変わる。


朝、昼、夜と日の光りやライトアップで表情を変える新宿ピカデリー。

DSC00046_RR.jpg


ラ・チッタデッラ内にあるとはいえ施設自体は独立しているチネチッタ。

DSC07807_RR.jpg


茨城では独立した施設としては堂々の規模を誇るTOHOシネマズひたちなか

TOHOひたちなか 外観 夜


映画館が独立しているとその外観もひとつの顔になります。地元TOHOシネマズひたちなかでは巨大なドーム状の外観も話題となりました。外観の印象もお客の関心を得る手段になりますね。


ショッピングモール併設の場合、施設外観に映画館のロゴがあります。


T-JOY博多は博多駅駅ビルに。

DSC09544_RR.jpg


OIOIアネックス内にある新宿バルト9

DSC02560_RR.jpg


イオンモール幕張新都心。

DSC06987_RR.jpg


ショッピングなど何かのついでに映画を見るお客にとってはありがたいスタイル。外観は入る施設のイメージが強く映画館としての独自性はあまりありません。映画だけを求める人は最近は少ないので同施設内のショップや映画館での相乗効果を得ているのは理にかなっています。映画に興味がなくとも偶然チラシを見て興味を持ったらお客になる可能性が生まれますからね。


○映画館の内装は極端に分けて3つある。

映画館のロビーや通路の造りは同じ映画館のブランドでもコンセプトが大きく異なる場合があります。極端にわけるならば

・派手な内装で非日常を演出しているバーチャル系

・地味な配色や温かみのあるライティングによるゆったり系

・構造や小物、雰囲気に至るまで高級志向な豪華系

大雑把にわけるとこうなるでしょうか。もちろんかなり大雑把であり、バーチャル+豪華やこれに属さないものもあります。


○バーチャル系

シネコンの多くのイメージはこれになるでしょうか。暗いロビーに赤、青、緑と言った原色系のライティングがされていたり色が断続的に変わったり、宇宙船のような未来的なデザインだったりと今までいた日常から一気に非日常空間へワープしたかのような演出がウリです。施設に入った時に映画を見るという行為が日常から切り離された特別な事という印象になりますね。SFのような未来的な作品ならより効果的でしょう。

MOVIXさいたま

DSC00179_RR.jpg

DSC00207_RR.jpg


シネマサンシャイン土浦

DSC00765_RR.jpg

DSC00772_RR.jpg


MOVIX宇都宮

DSC08287_RR.jpg

DSC08286_RR.jpg


イオンシネマ新百合ヶ丘

DSC09194_RR.jpg

DSC09188_RR.jpg

どの劇場も日常の中では見る事のない、非日常性溢れる造りになっています。シネコン開業全盛期のMOVIXは原色系の色をメインにした劇場が非常に多いですね。ワーナーマイカル時代のイオンシネマ(中期から後期)はネオンの青い光に吊り下げられたスピーカーと無数のディスプレイが印象的です。

現在ではコストや維持費なのど点からかこのような派手な内装やライティングのシネコンは少なくなってきているようです。


○ゆったり系

ここ最近のシネコンに多く、ミニシアターなどでも見られるのがゆったり系でしょう。明るめの内装にライティング、落ち着いたトーンの配色。日常的な映画空間とも言えるものですね。多くの人が気軽に肩肘張らずに入っていける空間で落ち着いてゆったりと映画を楽しみたい人には非常に入りやすいと言えます。


ユナイテッドシネマとしまえん

DSC00870_RR.jpg

DSC00932_RR.jpg

シネプレックス水戸

DSC00332_RR.jpg

DSC00672_RR.jpg

チネチッタ

DSC07806_RR.jpg

DSC08671_RR.jpg


Ksシネマ
DSC09050_RR.jpg

DSC09049_RR.jpg


ユナイテッドシネマとしまえんはゆったり系の劇場としては最高とも言えます。日中は明るく温かな日差しが差し込み、夜はシックな空気の柔らかな照明に変わります。各劇場の色もベージュや白、ブラウンを中心とした色使いが基本になっていますね。ミニシアターのKsシネマは新宿駅近くとは思えない静かで安らげる空間になっています。


〇豪華系

バーチャル系やゆったり系も十分に豪華と言えるものですが、より高級志向といった内装の劇場もあります。各劇場の上位館といった設備全体に力を入れ、総座席数も大きな劇場に多いように思います。全体数で見れば多くないタイプの劇場ですが映画館とは思えないほどの優雅さに驚く人も多いと思います。


T-JOY博多

DSC09552_RR.jpg

DSC09575_RR.jpg

DSC09588_RR.jpg

DSC09590_RR.jpg

横浜ブルク13

DSC02989_RR.jpg

DSC02996_RR.jpg

DSC03003_RR.jpg

TOHOシネマズなんば

DSC01691_RR.jpg

DSC01706_RR.jpg

DSC01665_RR.jpg


T-JOY系は共同運営劇場を含み基本的にかなり豪華な内装になっています。T-JOY博多は新宿バルト9のように木材を多く使用しながら横浜ブルク13のような豪華な装飾や小物により独特な豪華さがあります。横浜ブルク13は過去にも紹介しているように高級ホテルのような豪華さがあります。海を見ながら軽食を楽しめるロケーションのよさもあり、内装から劇場の能力、駅アクセスのよさと現代のシネコンのひとつの完成系と言える劇場です。
TOHOシネマズなんばは水の流れをイメージした職人によるガラス細工が輝くロビーが印象的です。劇場までの通路は鈍いシルバー調の内装に落ち着いた照明による独特の雰囲気がいいですね。


〇映画館・劇場内のデザインも多種多様。

一般の人からすれば映画館は薄暗い空間、黒い壁、スクリーンがぼんやりとあり、場所によってはスクリーン周りのカーテンが赤かったり、という印象が多いようです。ロビー程顕著ではありませんが劇場内も各映画館の特徴が出ています。

T-JOY博多

DSC09562_RR.jpg

DSC09568_RR.jpg


横浜ブルク13

DSC05706_RR.jpg

DSC06415_RR.jpg

T-JOY系はやはり豪華で高級感ある内装になっています。横浜ブルク13はシアター7がゴールドシアター、シアター1がプラチナシアターと名付けられそれぞれ独自の内装になっています。


イオンシネマ守谷

DSC05891_RR.jpg

DSC05893_RR.jpg

ワーナーマイカル時代中期から後期の劇場は青、水色、黄色ベースの劇場です。黒がほとんどの中で明るいイメージの配色はルーニ―の楽しいキャラクターの雰囲気にもあっていますね。


MOVIXつくば

DSC08122_RR.jpg

DSC08126_RR.jpg

MOVIX系と言えば壁面に並んだ縦のライティングでしょう。個人的にはかなり好きでシンプルでありながら存在感もあり、上映時は消灯もするので気にならない、しかも三角柱状のベース部分は音の拡散も兼ねているというものです。


これらのものは殆どが最大席数の劇場・メイン館に当てられます。最大劇場ともなればその映画館の顔とも言える場所なので内装も豪華になっています。メイン以下は同一デザインであってもこれだけの違いがあるのです。なので音や映写が分からない人にとっても映画館はどこでも同じとはならないでしょう。

場所によってはメイン館と同等の内装が全ての劇場に施されている場合もあります。日本初のシネコン、イオンシネマ海老名のデザインは全て同一です。MOVIXさいたまでは縦型の照明が小規模劇場にまで設置されていましたがMOVIXつくばはメイン館のみに採用されています。こういった照明や凝った内装はそれだけのお金がかかるのです。


〇映画館は節約傾向に?

TOHOシネマズ、イオンシネマは最近でもニューオープンの劇場があります。しかしシネコン過密期以降の劇場のデザインは割とシンプルな物になってきている所がほとんどです。

日本初のDOLBY ATMOS導入劇場、TOHOシネマズららぽーと船橋以降は関東旗艦とも言える新宿も含め以前のTOHOシネマズと比べると地味になった印象が。

船橋のメイン。

DSC06878_RR.jpg

新宿のメイン。

DSC08834_RR.jpg
新宿のロビー。なんばのロビーに比べるとかなり経費を抑えているのが分かる。

DSC08846_RR.jpg



イオンシネマは独自規格ULTIRAは専用デザインの豪華な内装かつ圧倒的物量の機材を導入するも他の劇場やロビー等はマイカル時代のデザインよりかなりシンプルに。

ULTIRA劇場。

DSC05866_RR.jpg

DSC05868_RR.jpg

セカンド以下は同一デザイン。マイカル時代と比較してもやはり地味になっている。

DSC07203_RR.jpg

DSC07201_RR.jpg



USシネマの壁面に使用されているクロスは模様が印刷されているタイプ。経費を抑えつつ場内にアクセントを持たせる工夫がされています。

DSC05745_RR.jpg

DSC05746_RR.jpg

シネコン全盛期は特殊な設備、デザイン、施工を行っていましたが、そちらにお金をかけてもお客が呼び込める要因ではなくなっています。今後は新館が出ても経費を抑えた劇場がほとんどであると思います。
TOHOシネマズが主に行っているTCX・vive audioへの設備変更といった既存館の改装等が増えてくると思います。その際に内装を多少リファインすることもあるかも知れません。

今回の記事でかなり間が空いてしまいました・・・次回は今年の映画・映画館を振り返ってみたいと思います。
スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://ibatan1.blog90.fc2.com/tb.php/223-3c34e6c0
    この記事へのトラックバック