実スクリーンサイズと体感スクリーンサイズ
映画館専用の新ブログを始めました!
今後、映画館に関する記事は新ブログに書いていきますので、今後は新ブログもご覧ください。
〇新ブログ「映画館がちょっと楽しくなるブログ」へのリンク:
IMAXやULTIRAなどの特大幕スクリーンが流行っています。お客側からしても映画館で映画を見る醍醐味は大きなスクリーンと迫力の音響と言えるでしょう。
特大のスクリーンと言っても定義は曖昧で15mから20m以上になるでしょうか。今はホームページを見ると設備や劇場案内などの欄に音響設備やスクリーンサイズ、場所によっては使用機材が載っている場所もあります。
大作は大スクリーンで鑑賞したい!という人は実スクリーンサイズと体感スクリーンサイズに注目するとより迫力の映像を楽しめます。今回はちらほら言葉では出ていた実スクリーンサイズと体感スクリーンサイズについて書きます。

今後、映画館に関する記事は新ブログに書いていきますので、今後は新ブログもご覧ください。
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「映画館を楽しんでもらう」ことを目的に始めたブログです。映画館関係の方から学ばせて頂いた知識を活かして、あまり映画館に行かない初心者から映画館が好きな上級者まで楽しめる記事を目指して書いています!映画館界隈が賑わえば何よりも嬉しいです。
IMAXやULTIRAなどの特大幕スクリーンが流行っています。お客側からしても映画館で映画を見る醍醐味は大きなスクリーンと迫力の音響と言えるでしょう。
特大のスクリーンと言っても定義は曖昧で15mから20m以上になるでしょうか。今はホームページを見ると設備や劇場案内などの欄に音響設備やスクリーンサイズ、場所によっては使用機材が載っている場所もあります。
大作は大スクリーンで鑑賞したい!という人は実スクリーンサイズと体感スクリーンサイズに注目するとより迫力の映像を楽しめます。今回はちらほら言葉では出ていた実スクリーンサイズと体感スクリーンサイズについて書きます。

○実スクリーンサイズ
実スクリーンサイズは読んで字のごとく実際のスクリーンサイズになります。ホームページや劇場入り口の座席表などに表示されている場合があります。

ビスタビジョン・シネマスコープ(VV・CS)というのはスクリーンの縦横比になります。以前にも軽く説明しましたが分かりやすく言うと今のテレビで上下左右ぴったりの映像がビスタ、上下黒帯になるのがシネスコです。
上がビスタ、下がシネスコ↓


この劇場は3D導入に伴いシルバースクリーンを導入しているので写真で見てもスクリーンの色が若干違うのが分かりますね。
ここでポイントですがシネスコで横に広がるタイプと上下に余白が出るタイプがあります。ビスタで左右に余白、上下左右ぴったりもあります。作品と映画館のスクリーンの比率が合っているかいないかと言う事です。
大作の洋画ではシネスコが多く、邦画やアニメはビスタが多い(個人的に)ですが、上映時に作品の映像の比率と映画館のスクリーンの比率をチェックしておくとより映画が楽しめます。メインが18mの最大シネスコ、セカンドが16mの最大ビスタスクリーンなら見る映像はセカンドスクリーンの方が大きいのです。個人的にもシネスコは横いっぱいの方が好きなので映画館選びの基準のひとつになりますね。
○体感スクリーンサイズ
体感スクリーンサイズは実サイズは関係なく、座席に座ってスクリーンを見た時大きいと感じるか小さいと感じるかのサイズになります。実スクリーンサイズも関係はしてきますが大スクリーンと一口には言えない理由がここにはあります。
まず座席数です。20mの巨大なスクリーンを500席の劇場に設置するか、300席の劇場に設置するか。この時点で200席分の差があれば300席の劇場の方がスクリーンは大きく感じられます。
近いスクリーンサイズで、
新宿ミラノ座 1064席 スクリーンサイズ 8.85×20.2m

TOHOシネマズ海老名 630席 9.5×22.6m

ユナイテッドシネマ豊洲 413席 9.3×22.6m

写真で見てもほぼ同等のスクリーンサイズでも大きな違いがあるのが分かります。特にユナイテッドシネマ豊洲の座席対スクリーンサイズはかなりのものです。劇場自体がかなりゆったり造られているので映像も見やすいのが特徴です。
また写真を見ると分かるのがスクリーンの横幅に対した横の座席数がほぼ同じです。つまり同じ幅で座席を増やすとなるとスタジアム傾斜は緩く、後ろまで長くなります。目線(これも体感なのですが)位置でのスクリーンに対する距離が大きく変わるんですね。
以前に紹介したULTIRAはこのあたりを非常に上手にこなしているように思います。スクリーンは上記劇場より小さく、豊洲に対しては座席対スクリーンサイズも大きな差がありませんがスタジアム傾斜が急でありスクリーンとの距離が近いのでかなりの体感サイズになります。
○メイン館よりセカンド以下の方がスクリーンが大きく感じる事も!?
これは実はよくある事です。茨城県内ではTOHOシネマズ水戸内原のメインスクリーン・シアター1よりセカンドのシアター6の方がスクリーン自体大きいです。座席数や構造的な物にもよります。更に言えば4番目に多い座席数のシアター2は体感的なサイズは更に大きいです。
シアター1 345席 5.5×13.2m

シアター2 244席 4.8×11.5m

シアター6 304席 5.6×13.3m

シネマックスつくばではADMIXシアターより座席の少ないシアター9とスクリーンサイズが変わらないのでシアター9の方がはるかにスクリーンを大きく感じます。
シアター9 372席 8.6×16.0m

ADMIXシアター 420席 8.6×16.0m

これは上位館のみではなく小さな劇場でも同じ話です。前回紹介した中にあったシネプレックス水戸のシネマ4は座席対スクリーンサイズが非常に大きい上に距離も近いです。写真で見ると距離や規模の違いはあってもADMIXシアターと同じくらいに見えますね。シネマ4は茨城県内の小規模劇場では一番大きいスクリーンに感じます。
シネマ4 124席 4.8×8.9m

○体感スクリーンサイズをうまく利用しているのが改装IMAX
通常の劇場からIMAXに改装した劇場はスクリーンサイズが変わらなくてもせり出した分の距離の分大きく感じます。その為スクリーンが大きくなった!と思う人もいます。実際にマスキングカーテン分多少サイズが大きくなっている事もありますが大きな差はないのです。最もIMAXは最大ビスタなので天井の高さにスクリーンサイズは左右されます。天井の高さが十二分にあれば大きな画面もあり得ますがメイン館はシネスコスクリーンが多いですし、現在のウォールトゥウォールスクリーンは十分なスクリーンサイズの為IMAX化する意味はあまりないと言えます。
○大きい事は必ずしもいいことではないが
大きいスクリーンは迫力がありますが必ずしも最高とも言えません。ULTIRAやIMAXを最前列で見るのはかなりきついでしょう。THXが視野角まで細かく指定しているのはこれが理由です。本当によく出来た劇場は最前列でも見やすく、最後列でも極端にスクリーンを小さく感じない造りになっています。劇場内の全ての人が見やすいサイズ、高さ、距離が理想と言えますが、サントリーミュージアム天保山やスペースワールドのIMAXを見ると本当に大きなスクリーンに映る巨大な映像にのみ込まれる感覚はそれだけで細かい事はどうでもよくなるほどの圧倒的な圧力を感じるのも事実です。フィルムIMAXは4:3のスクリーンの為縦がとてつもなく大きいです。横幅が同等以上でもあの縦の感覚は見た人にしか分からないものがあります。そういう意味では縦の高さが体感としては重要と言えるかも知れません。
映画を見る際は各ホームページのスクリーンサイズや映像の比率、座席数を見比べてみて下さい。
次回はようやく見ましたシネマシティのラインアレイについて書きたいと思います。
実スクリーンサイズは読んで字のごとく実際のスクリーンサイズになります。ホームページや劇場入り口の座席表などに表示されている場合があります。

ビスタビジョン・シネマスコープ(VV・CS)というのはスクリーンの縦横比になります。以前にも軽く説明しましたが分かりやすく言うと今のテレビで上下左右ぴったりの映像がビスタ、上下黒帯になるのがシネスコです。
上がビスタ、下がシネスコ↓


この劇場は3D導入に伴いシルバースクリーンを導入しているので写真で見てもスクリーンの色が若干違うのが分かりますね。
ここでポイントですがシネスコで横に広がるタイプと上下に余白が出るタイプがあります。ビスタで左右に余白、上下左右ぴったりもあります。作品と映画館のスクリーンの比率が合っているかいないかと言う事です。
大作の洋画ではシネスコが多く、邦画やアニメはビスタが多い(個人的に)ですが、上映時に作品の映像の比率と映画館のスクリーンの比率をチェックしておくとより映画が楽しめます。メインが18mの最大シネスコ、セカンドが16mの最大ビスタスクリーンなら見る映像はセカンドスクリーンの方が大きいのです。個人的にもシネスコは横いっぱいの方が好きなので映画館選びの基準のひとつになりますね。
○体感スクリーンサイズ
体感スクリーンサイズは実サイズは関係なく、座席に座ってスクリーンを見た時大きいと感じるか小さいと感じるかのサイズになります。実スクリーンサイズも関係はしてきますが大スクリーンと一口には言えない理由がここにはあります。
まず座席数です。20mの巨大なスクリーンを500席の劇場に設置するか、300席の劇場に設置するか。この時点で200席分の差があれば300席の劇場の方がスクリーンは大きく感じられます。
近いスクリーンサイズで、
新宿ミラノ座 1064席 スクリーンサイズ 8.85×20.2m

TOHOシネマズ海老名 630席 9.5×22.6m

ユナイテッドシネマ豊洲 413席 9.3×22.6m

写真で見てもほぼ同等のスクリーンサイズでも大きな違いがあるのが分かります。特にユナイテッドシネマ豊洲の座席対スクリーンサイズはかなりのものです。劇場自体がかなりゆったり造られているので映像も見やすいのが特徴です。
また写真を見ると分かるのがスクリーンの横幅に対した横の座席数がほぼ同じです。つまり同じ幅で座席を増やすとなるとスタジアム傾斜は緩く、後ろまで長くなります。目線(これも体感なのですが)位置でのスクリーンに対する距離が大きく変わるんですね。
以前に紹介したULTIRAはこのあたりを非常に上手にこなしているように思います。スクリーンは上記劇場より小さく、豊洲に対しては座席対スクリーンサイズも大きな差がありませんがスタジアム傾斜が急でありスクリーンとの距離が近いのでかなりの体感サイズになります。
○メイン館よりセカンド以下の方がスクリーンが大きく感じる事も!?
これは実はよくある事です。茨城県内ではTOHOシネマズ水戸内原のメインスクリーン・シアター1よりセカンドのシアター6の方がスクリーン自体大きいです。座席数や構造的な物にもよります。更に言えば4番目に多い座席数のシアター2は体感的なサイズは更に大きいです。
シアター1 345席 5.5×13.2m

シアター2 244席 4.8×11.5m

シアター6 304席 5.6×13.3m

シネマックスつくばではADMIXシアターより座席の少ないシアター9とスクリーンサイズが変わらないのでシアター9の方がはるかにスクリーンを大きく感じます。
シアター9 372席 8.6×16.0m

ADMIXシアター 420席 8.6×16.0m

これは上位館のみではなく小さな劇場でも同じ話です。前回紹介した中にあったシネプレックス水戸のシネマ4は座席対スクリーンサイズが非常に大きい上に距離も近いです。写真で見ると距離や規模の違いはあってもADMIXシアターと同じくらいに見えますね。シネマ4は茨城県内の小規模劇場では一番大きいスクリーンに感じます。
シネマ4 124席 4.8×8.9m

○体感スクリーンサイズをうまく利用しているのが改装IMAX
通常の劇場からIMAXに改装した劇場はスクリーンサイズが変わらなくてもせり出した分の距離の分大きく感じます。その為スクリーンが大きくなった!と思う人もいます。実際にマスキングカーテン分多少サイズが大きくなっている事もありますが大きな差はないのです。最もIMAXは最大ビスタなので天井の高さにスクリーンサイズは左右されます。天井の高さが十二分にあれば大きな画面もあり得ますがメイン館はシネスコスクリーンが多いですし、現在のウォールトゥウォールスクリーンは十分なスクリーンサイズの為IMAX化する意味はあまりないと言えます。
○大きい事は必ずしもいいことではないが
大きいスクリーンは迫力がありますが必ずしも最高とも言えません。ULTIRAやIMAXを最前列で見るのはかなりきついでしょう。THXが視野角まで細かく指定しているのはこれが理由です。本当によく出来た劇場は最前列でも見やすく、最後列でも極端にスクリーンを小さく感じない造りになっています。劇場内の全ての人が見やすいサイズ、高さ、距離が理想と言えますが、サントリーミュージアム天保山やスペースワールドのIMAXを見ると本当に大きなスクリーンに映る巨大な映像にのみ込まれる感覚はそれだけで細かい事はどうでもよくなるほどの圧倒的な圧力を感じるのも事実です。フィルムIMAXは4:3のスクリーンの為縦がとてつもなく大きいです。横幅が同等以上でもあの縦の感覚は見た人にしか分からないものがあります。そういう意味では縦の高さが体感としては重要と言えるかも知れません。
映画を見る際は各ホームページのスクリーンサイズや映像の比率、座席数を見比べてみて下さい。
次回はようやく見ましたシネマシティのラインアレイについて書きたいと思います。