FC2ブログ

MOVIXのMOVIXオリジナル規格って?

2016年04月06日 23:46

MOVIXオリジナル規格はMOVIX宇都宮以降のMOVIXから採用されたMOVIX独自の劇場規格です。今回の規格もあまり情報がなく、設備を見ても分かりにくいです。今回はMOVIXオリジナル規格について書きたいと思います。

MOVIXオリジナル規格1号サイト・MOVIX宇都宮シアター8

DSC08282_R.jpg
宇都宮の紹介ページに書いてある施設案内には、
第2期計画の第1号サイトとなるもので、開発にあたっては「仕様を変更し、国内最高級の劇場規格を実現した」

とあります。MOVIXもオリジナル規格を打ち出す前はTHX認証劇場を持っていましたが、以降新たな認証はなく、MOVIXオリジナル規格に統一されていきます。

MOVIXオリジナル規格の定義ですが、

○床・壁・天井に防振ゴムを独自の配置で設置。

○オリジナルバッフルボードを設置

○吸音材と反響材を適切に配置

以上3点となります。

またオリジナル規格の中に含まれるか分かりませんが、

○ミニパーフォレーションスクリーンを採用

○座席幅を1000mm以上確保

の2点も挙げられます。


まず床・壁・天井に防振ゴムを独自の配置で設置、ですがこれは目に見えない部分なので正直分からない部分です。劇場内で大きな低音が出ると空気を伝わって床、壁、天井を共振させます。共振するという事は震える、つまりビリつきが出ている事になります。新しい映画館でも壁面や天井からビィィィィィン、という音がまれに聞こえる事がありますがこの音がスピーカーから出る音を阻害するのでそれを抑える為に防振ゴムを仕込んでいるのでしょう。天井全体や音の集まる部屋の隅、スピーカーの初期反射付近と思われます。


オリジナルバッフルボードについて、まずバッフルボードですがスクリーン裏には大きなステージスピーカーとサブウーハーがあります。劇場によってばらつきがありますが、上位館ではスピーカーを埋め込むような形でスクリーン裏一面に吸音効果のあるボードを設置しています。(ない劇場は吸音壁の前にスピーカーを設置しています。)スクリーン裏はステージスピーカーから出た音がスクリーンに跳ね返り余計な響きやメインの音を濁らせる為徹底した吸音による処理が必要になります。オリジナルバッフルボードというのはMOVIXが独自に開発した特注品と思われます。


吸音材と反響材を適切に配置。吸音材については現在のシネコンは基本的に全ての床、壁、天井で吸音を行っています。MOVIXの壁面もグラスウールによる吸音処理を行っています。反響材というのは左右の壁面、サラウンドスピーカーの間に設置された三角柱のような出っ張りの事と思われます。自分もホームシアターで真似しているのでMOVIXのアレなどと呼んでいます。

MOVIXのアレ

DSC08123_R.jpg

デザイン的にもアクセントを持たせると同時にサラウンドスピーカー間の音の混濁を防ぐ、反射面の増加による高域減衰対策などの効果があると思われます。このMOVIXのあれはサイトによってライティングの色や消灯の仕方が違うなど微妙に違いがあります。また地元MOVIXつくばではメイン館のシアター9はこの三角柱タイプが使用されていましたが、MOVIXさいたまや柏の葉などの一番勢いのあった時期に比べると経費削減の為かザラ付きと凹凸のある石のような反射板がはめ込まれていました。この経費削減による陳腐化はロビーなどを含めた全体でかなり感じます。

DSC01833_R.jpg


ミニパーフォレーションスクリーンについて、スクリーンには細かい穴が無数に開いています。これはスクリーン裏のスピーカーの音を透過させる為のものです。スクリーンから音が出ることでより一体感のあるリアルな表現が可能になっています。ミニパーフォレーションとはこの無数の穴の事を差し、パーフォレーションが小さく細かくなることで反射面が増え、より明るく鮮明な映像を映す事が出来るというものです。


座席幅については実際に座ると分かりますが座っている時に前を人が通っても全く苦にならないほどに広いです。わざとでもなければ前の席に足をぶつけるという事はまずないでしょう。座席幅がかなりゆったりとられているので同じ席数の別の劇場に比べてもスクリーンが大きく、空間もゆったりしています。

MOVIXの座席

DSC01848_R.jpg


以上がMOVIXオリジナル規格の概要になります。実際の感想ですが、部分反射があるとはいえ全体的に吸音が強く、独特の音になっています。分かりやすい所だと中域の厚みがあまりありません。いい意味でとらえれば男性のセリフの独特な震えのようなものがないので乾いた印象を受ける人が多いかも知れません。吸音が強い中、減衰した高域を調整によりまた持ちあげているのでギャリギャリとした高域になっています。重低音もしっかり出してくるので一般的にいうドンシャリに近い音かも知れません。もちろんそこまでバランスの極端な音というわけではないですが派手な音が好きな人には向いているかも知れません。

MOVIXオリジナル規格劇場の凄い点は特殊スピーカーを導入している劇場を除いてすべての劇場の基本的な音色がほぼ統一されている所です。同じサイトであっても場所によって出てくる音が全然違う事がいい意味でも悪い意味でもあります。その点オリジナル規格によってバラつきを抑え、MOVIXの音色を確立している点は素晴らしい点でしょう。頑丈に造られているだけあり、場内のビビりはほとんど感じられません。

ミニパーフォレーションスクリーンはかなり明るく、くっきりした映像です。映画館によっては青みが強いというか少しまぶしいと感じる所もあります。(映写機の明るさの問題もあります)大方のひとがよいと思う映像になっていると思います。

MOVIXは基本的にJBLのスピーカーを使用していますが劇場によってはTAD、Martin Audio、EAWと導入事例の少ないスピーカーを設置しているサイトが一部あります。特殊なサラウンドスピーカーやサブウーハーなどを導入する辺りにも音響に対して力を入れているのがよくわかります。MOVIXさいたまには世界唯一のカスタムメイドスピーカーが導入されているのも有名ですね。

DSC06495_R.jpg

DSC07708_R.jpg

DSC06433_R.jpg


MOVIXと同じ松竹系統の新宿ピカデリーやなんばパークスシネマなども劇場設計は基本的に同じと思われますが細かい部分が所々違うようです。
MOVIX橋本のシアター8、さいたまのシアター12(他にも導入されているかもしれません)にはMOVIXサウンドシステムという作品によって音質を変えるシステムが入っているとの情報もあります。何度か訪れた事のある劇場ですが極端な変化は見られませんでした。極端な変化をさせずに雰囲気を多少変える程度のEQのプリセットがあるか、あまりにも音の悪い作品にのみ適用しているのでしょう。通常作品に合わせて音を変えるというのはあまりいいスタイルではありません。

同じ館内で違うメーカーのスピーカーが混在するというのも珍しいですし、余裕をもって造られた劇場は快適に映画を見る事が出来ます。映像も明るく、音は賛否があれど迫力のサウンドなので行ったことのない方は一度訪れてみるのもいいかと思います。他のシネコンが新館をオープンさせているなか目立った動きがないので今後の出店にも期待したいですね。
スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://ibatan1.blog90.fc2.com/tb.php/198-5c734bef
    この記事へのトラックバック